IE11のインストールに失敗する

IE11のインストールには、必要となる前提条件やインストーラ自体にも問題があり、ネット上でも多数の問合せが見つかり、IT管理者は大変苦労されているようです。

私もSCCMを使用したIE11のデプロイに苦労しましたので、覚え書きしておきます。ただしこの方法でも100%成功するかどうかは微妙です。

  1. インストールに必要な更新

    まず前提として必要となるアップデートをあらかじめインストールする必要があります。必要な更新は、こちらのKBにまとめられています。

    Internet Explorer 11 用必須更新プログラム
    https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2847882

  2. IE11のインストール

    IE11のインストール時、インストーラは必要な更新がインストールされているか確認します。ところが困ったことに、この確認で使用するWMIクエリがタイムアウトし、結果的にインストールが失敗することがあります。

    IE11インストールログ c:\windows\IE11_main.log を確認すると、決まってこちらのようなエラーが出ています。

    WMI query for Hotfixes timed out. Query string: 'Select HotFixID from Win32_QuickFixEngineering WHERE HotFixID="KB2729094"'  Error: 0x00040004 (262148).
    KB2729094 がインストールされているかどうか確認するWMIクエリがタイムアウトしています。

    こちらのブログやフォーラム等の情報によると、IE11インストーラのWMIクエリのタイムアウトは10秒しかなく、KB2729094 を確認するWMIクエリに20秒以上掛かる場合があることから、タイムアウトしてしまうようです。

    (参考) IE11 インストール失敗への対処方法 (2)
    http://blogs.technet.com/b/jpieblog/archive/2015/12/14/3658212.aspx

  3. IE11に必要な更新

    IE11には、互換性を維持するために新たにエンタープライズモードという機能が追加されています。ただし、この機能を利用するには、IE11にさらに KB2929437 の更新をインストールする必要があります。

    Windows 7 および Windows Server 2008 R2Internet Explorer 11 のセキュリティ更新プログラムについて (2014 年 4 月 8 日)
    https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2929437

以上を踏まえての、SCCMによるIE11のデプロイについては、別の記事にまとめます。
http://d.hatena.ne.jp/hmunakata/20160106/1452043955